喜多院

日本の首都東京は、世界でも屈指の経済都市として広く知られています。その都市が発展し、今に至るまでのストーリーを語る上で、徳川家康公の功績をさけて通ることはできないでしょう。その中でも、家康公のブレーンとして、その業績に大きな影響を与えたのが喜多院27代住職天海大僧正だと言われています。

喜多院は天台宗の寺院で、故事によると、その起源は8世紀(奈良時代)まで遡ると言われています。当時、この地は海水で満ちていましたが、仙芳仙人が立ち寄り、その法力によってその水を取り除きました。その地に尊像を安置したことが始まりとされます。その後、平安時代の天長7年(830)、淳和天皇の勅命を受けた慈覚大師によりその地に寺院が創建され、無量寿寺(のちの喜多院)と名付けられました。その後も勅願所(天皇の命により、鎮護国家・玉体安穏などを祈願する寺院)並びに談義所(学問所)として発展していきました。慶長4年(1599)、天海僧正が第27代住職を継ぎ、喜多院と名を改めました。

徳川家康公と天海僧正の関わり始めは、諸説あり明らかになってはいませんが、家康公は江戸(現在の東京)の町を作り上げる上で、天海僧正の知見を大いに頼りとしました。天海僧正は、まず陰陽道の知識を駆使し、江戸を本拠地としてふさわしいと定めました。更に江戸城と城下町周辺の設計においても、多大な貢献をしたと言います。鬼門封じと呼ばれる手法は特に有名です。邪気の通り道に社寺を配置し、その城内への流入を封じました。東京が世界を代表する大都市となったことを考えると、天海僧正の設計は大成功をおさめたと言えるのではないでしょうか。

(写真)慈恵堂
(写真)慈恵堂

(写真)木造天海僧正坐像
(写真)木造天海僧正坐像

(写真)五百羅漢
(写真)五百羅漢
(写真)喜多院の紅葉
(写真)喜多院の紅葉
住所 埼玉県川越市小仙波町1-20-1
宗派 天台宗
開門時間 【3/1~11/23】
8時50分~16時半(平日)
8時50分~16時50分(日祝)
【11/24~2月末】
8時50分~16時(平日)
8時50分~16時20分(日祝)
拝観料 個人:大人400円、子供200円
団体(20名以上):大人350円、子供150円
*小・中学生以下は子供
駐車場 133台
1時間200円
バス2時間1,000円
(※混雑期3時間まで500円)
ホームページ http://www.kawagoe.com/kitain/
御朱印 御朱印帳配布
写経 御祈祷・祈願
おみくじ お守り
書道 茶道
座禅 精進料理
その他 観音経読踊会を開催